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Ray Harryhausen

Harryhausen01「巨星落つ」~5月7日ロンドンにて。御歳92だそうな。死因は不明だそうですが・・・その歳なら老衰?大往生ですね。歴史に名を刻み、皆の記憶に残る偉業を果たし、天命を全うして世を去る。映画になっても良いくらいのお方です。亡くなったのが1週間前なので記事的には遅いんですが、この仕事をやってて触れないわけにもイカナイだろうって事で遅れ馳せながら。ところで画像のメデューサとカリボス、「写真合成?」と思うほど存在感の有るモデルだと思いません?このサイズにして作りこみがかなりのモノだと判断できます。

ハリーハウゼンって人は、今ならLAIKAで有名な「ストップモーション・アニメーション」を更に進化させた「ダイナメーション」と言う技法で一躍名を馳せました。日本風に言えば「特技監督」ってとこかな?しかしてその技法、それでしか表現できないストップモーション・アニメーションと違って今のようなCG技術が進化した世の中に於いては廃れる一方ですよね(どういう技術なのかはwikiで見てください)。

Harryhausen02氏が最後に携わった映画「タイタンの戦い」では、「時代遅れの技術」だと感じる向きも多かった事だろうと思う。既にスターウォーズが有り、未知との遭遇が有り、エイリアンが有ったのだから。とはいえそれまでの第一線であったことに間違いなく、多くの人に夢を与え、指標として映画界に君臨していたのは事実です。これほど多くのモンスター&クリーチャー造形を成した人も希だと思いますし、ソレをしていまだに多くのファンを獲得しているのは、海外のイベントに参加すれば良く判ります。(画像はタイタンの戦いの前作「アルゴ探検隊の大冒険」登場の骸骨兵士)

「この場を借りて哀悼の意を」・・・とまぁココまでは通り一遍的に書いてみましたが、らしくないので自分ごとも併せて書いておきますね(笑)ちょっと昔話になっちゃいますが^^;。

怪物屋に初めて持って言った作例が下の画像の「タロス」。マーメイドという今は無きメーカーのGKです。実はもともと大阪のホビットと言う模型屋さんで大学の頃にバイトをしてまして、その時にGETしたものです。しかし正規品では無く言えば「リキャスト品」なんです^^;。

Harryhausen03当時レジン材質が今のように安定化する前で、また型取り技術も今のように確立されてない時期でした。ソレらの素材を販売する店舗側としては、その使用感を含めて知っておく必要があったんでしょうね?主に「試し打ち」に使っていたのがマーメイド製品でした。ハウゼンもので自分が好きなのはサイクロップスですが、全パーツが揃っていたのがこのタロスだけだったのでコレを譲ってもらいました。その他のキャラは頭だけとか部分的なモノで、モチロン販売などはしてませんでしたヨ。

怪物屋で「何か作ったの見せてよ」と店長に言われたときに、この店に持ってくるのに相応しかろう・・・なアイテムはコレしか持ってなかったんです。実はソレまでにファイギュア(GK)を完成させた事が無かったので、その時に一通り塗り方などを教わりました。自分的にはかなり頑張ったつもりだったこの作例ですが、銅一色で塗られたソレを見て「評価できない」と言われたのを覚えてます。そらそうですよね(笑)。

じゃあ何を頑張ったのかと言うと、ハンドピースによるグラデーションです。そんなのやって当たり前のように思うかもですが、単色のベタ塗りではなく「グラデーションで立体物にコントラスト表現を施す」という概念がそもそも無かった。よってシャドウの入れ方ひとつ判らないところが自分の出発点、更に言えば「ラッカー塗料で塗る」と言う事さえ知らなかったワケで、最初は何を思ったかエナメル塗料オンリーだったんです。

店長に「マズはラッカーで塗るんだよ」と教えてもらい、その後にラッカーのオーバーコートで塗り直したのが画像のモノ。よってこの作例が自分のGK処女作と言う事になりますネ。またコンプレッサーなんて持ってなかった為にハンドピースをエアー缶直結で使っての吹き付けです。エアー缶2本とお湯を用意して1本が結露したら装換、2本目を使っている間に1本目をお湯につけて・・・と言う感じ。今みたいに2万も有ればプロユースの道具が全て揃う時代では無く、コンプを入手するまでは当面この方法で塗ってたワケです。

Harryhausen04怪物屋に出入りしだしてから「世の中には天才って居るんだなぁ・・・」と思ったのが「大山竜」でした。店内ショーケースに展示されていたリスカーの存在感たるや衝撃的でした(しかも原型に彩色したもの)。その精緻で力強い造形をしたのが二十そこそこの若者という衝撃、しかもスラッとしたイケメンだった事に驚きです。こういうのはオタクの趣味だと思っていたわけで、そのイメージとかけ離れたその風貌はホストでも十分務まりそうな雰囲気でした。そういう意味では店長も今のような感じでは無く、ピンクのカーディガンを肩にかけてもしっくりきそうな「ヤング・エグゼクティブ的」な雰囲気でしたし(笑)。

そんな昔話をすると「矢竹君だってそうだったじゃない」とか言われるんですが、確かに今に至るまでにみんな色んなモノを犠牲にしてきてるんだなぁと^^;。

画像は当時エクスプラスがリリースしていたサイクロップスのソフビ完成品(・・・の工場試作品)。原型が竜クンで、彼はこのほかオリジナルテイストの強い「クラーケン」なんかもワンオフ的に作ってました。ハウゼン本人に見てもらって絶賛されたそのクラーケン、画像は持ちあわせてないですが怪物屋の店頭に展示してたと思いますヨ。

って事で本日の記事はレイ・ハリーハウゼンに絡めて私事を書いてみました。

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