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WF夏06「想像力」

Wf15sum33松岡ミチヒロ

新進気鋭の創作系作家が集まる「絶対少年&フライングメガロポリス」のブース、こういう造形物が並んでいるのもワンフェスの良いところですね。流行に乗って商売に繋げようとするフィギュアとは世界が違うわけで、ソレもそのはずコチラはアート作品ですから。
・・・そうは書いてもそんな前提のフィギュアを否定しているのでは無く、またアートを特別視しているワケでもありません。なぜならウチはオリジナルをメインに据えていますがあくまでもフィギュア、しかもGKに絞って活動していますので。

Wf15sum32何が言いたいかというと異業種の作品を見るのは凄く刺激になるって話。自分の好きなジャンルならば特にで、「絶対少年」さんのところは各作家さんのスチームパンク率が高いですからねぇ。中でもとりわけ「松岡ミチヒロ」さんの作品が好きなので時間に余裕が有れば必ず回りたいブースなんですヨ。またこういうアート作品を鼻先数センチの距離で見る機会もそうないと思いますので。(大阪はまだマシなのかもですが、地方ほどその機会って少ないですよね?)

Wf15sum31しっかし造型もさることながら塗装が凄くイイです♪またこの方はイラストも個性的でソチラでも仕事として成立するレベルなんですよね。つまり「ソレらは繋がっているモノなのでこなせるでしょ普通?」と思ってらっしゃるか判りませんが、作品の有り様がそう語っているような・・・(どう見るかは受け手の自由、つまり「自分勝手にそう感じてる」って事です^^;)。業界は違えどこうありたいなぁと。 
こういうフィギュアの祭典に出展されて多くのお客さんを魅了しているところをみると、カテゴリーの違いなんかは特に気にしてらっしゃらないかもしれませんね。そんな事は作り手や受け手にとって大した意味は無く、「いいなコレ」・・・そんな感情だけで良いのでは?的な。

Wf15sum34SHINZEN造型研究所

怪獣・恐竜のイメージが強いシンゼン君のネコがイイ!(笑)・・・って事で実物を見に行ってきました。しかしホント何でも作れるなキミは。自力が高いのは元より承知なんだけどこんな柔らかいものまでイケるとは・・・しかもレベル超たけぇし(汗)。ホント上手いです。その技術力が根っこにあるからなのかもしれないんだけどめっちゃ可愛いですねぇ猫。

Wf15sum35昔「ちょびっツ」の「ちぃ」とか「ああっ女神さまっ」の「スクルド」なんかを作ってる時も何者だ?って感じたんだけど、だって「SHINZEN造型研究所」って上に書いたように怪獣および恐竜ファン御用達ディーラーだから(^^ゞ。ソレは龍頭の方を見て頂ければ判るかと。 彼の作る怪獣・恐竜はこのモールドなんです。自分が「これだけは!」って感じで買い込んだキットもココのガメラ3、つまり「怪獣」ですしね。

Wf15sum36ともあれ本当に基礎部分がしっかり出来た上で上手いと評される人間は何を作ってもイケてるって事なんでしょうね。彼のような原型師を見ていると思うんですが、造型技術で一番必要なのは「テクニックりも眼」なんだろうと。モチロン器用に越した事はないですが、それよりも対象物の情報をどれだけ見ることが出来るのか?とか、今自分が作っているラインやモールドが果たして正解なのだろうか?って部分を判別できないと始まらない。
造作のスキルレベルが高ければ目標地点に到達するのが早いって事になりますが、その前に目標が見えているかどうかって話です。見えてさえいれば時間が懸かってもソノ近くまではイケるでしょ?そういう事だろうと。
(しまった、子狐を撮り忘れてるやん!残念^^;・・・そっちも凄く良かったので彼のツィッターとかで見てください)

Wf15sum37山本翔

クリーチャー系・・・なのだろうか?表現的には「Cryptid」、いわゆるユーマ(UMA)って方がしっくりくる感じ。といって想像上の動物なんでやっぱクリーチャーか? そんなどちらでもよい事をウダウダ考え込むくらい独創的な造作、そして生々しいですね。周囲でも注目している人が多く、玄人ウケが特に良い印象です。
今回初めてお話する機会が有り、また現物を目前にいっぱい写真を撮らせて頂きましたよ。ってもウチで撮った写真よりも詳細で美麗な画像が氏のHPに有りますから、ぜひ覘きに行って欲しいです。サイトのつくりも凄く雰囲気があって良いですよ。

Wf15sum38ところで「クリーチャー」と言えばソノ多くが「・・・風」になってしまう昨今、そこから抜け出して独自性をまとう人って極わずかだと思います。特に若年層の造型師ほどソノ傾向にあるように感じるのは当方の勝手な思い込みでしょうか? そもそも「・・・風」の元になった方の造作は、それまで見た事が無かった造形美を備えていた為に自分達のような年代の人間にとっても鮮烈でした。正に唯一無二で、その事が判っていても粘土を捏ねるとどうしてもひっぱられてしまう。引っ張られたうえに着地できないもんだからバッタものにしか見えない。コレが30年近くも続いているわけです。
停滞も甚だしく長年そんな感じなものだから、影響を受けて作っている本人も気付かなくなっているのでは?ってレベルの刷り込みが行われているように思えてなりません。

Wf15sum39・・・とか書いている自分も好きなので、影響を受けすぎてると感じるモノでもモンクリ系創作GKが世に出てくるのは嬉しい事ではあります。ただファン活動の域を出ていないと感じるので絶対に欲しくはなりませんし、本人もクリエーションはしていないと自覚した方が良いでしょう。よってソコから外れた造作を見ると宝物を掘り当てたような気分になります。影響を受けつつも早期に自分なりのアプローチを確立したサイモン・リーや元より大御所のシフレットBROS、天才の呼び声高いポール・コモダなど海外にはホンモノのクリエーターが居ます。好き嫌いは別にしてもやはり彼らの造型にはオリジナルの魅力が備わっていると思うんですよね。

Wf15sum40そこで山本さんの造形物、例えれば「デルトロ風」って印象を受けましたが日本国内ではあんまり見たことの無い造型をされる方だなぁと思いました。またどこか可愛いかったり愛嬌があったりするところも好みなんですが、だから併せて哀愁を感じるのかも?コレはエレファントマン的な感覚だろうと思うので「見たくない」って人も居るかもですが、ともあれその形状だけでは無く空気感でも見せているって事なので希に見るクリーチャー造型ではないか?と。
しかし肌色が多いですね。しかも透き通ってます。ソノ色がハマるのも氏の造形物の特徴なのかもしれません。このまま突き進んだらどうなるのか楽しみな作家さんです。

(つづく)

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